最近、中古市場で人気を再燃しているアイテムがあります。
そのアイテムとは「カセットテープ」です。
10年前と比べ、中古市場におけるカセットテープの取引数が4倍に増えています。
将来的には、高齢者の方々が生前や遺品整理の際にさらにたくさんのカセットテープを手放すことが予想されています。
最近、山下達郎やテイラー・スウィフトなどのアーティストがカセットテープで楽曲を発表しており、カセットテープの復活を促進しています。
現在、カセットプレーヤーはまだ新品で販売されており、最新のラジカセにはBluetooth接続を使って音楽をカセットテープに録音する機能も搭載されています。
Z世代にとって、カセットテープのかわいらしさや新しさ、デジタル音源とは異なる暖かみのある音質、音楽データを実際に手元に持つ所有欲やコレクション性が魅力とされています。
日本では、カセットテープが再び人気を集めています。
例えば、タワーレコードが運営するTOWER VINYLは、昨年9月からは中古品を含めたカセットテープの幅広い品揃えを常設展開しています。
店内では3000点以上のカセットテープが販売されており、そのうち3分の2は中古品となっています。
また、東京コレクターズというお店もカセットテープを取り扱っており、特に80年代の商品に力を入れています。
レコードやホビー商品と一緒に、カセットテープも買取りを行い、自社のECサイトやヤフオクなどで再販しています。
カセットテープの中には、例えばテレサ・テンのような一部の歌手の作品が高い人気を誇り、コレクションとして価値があるため、20万円以上の値がつくこともあります。
また、シティポップと呼ばれる音楽ジャンルの作品も、海外で人気が高まってます。
ブランクテープは、メタルテープの46分など再販価値があると認められるもの以外は売りにくいです。
その理由は、カセットテープを査定する際に気をつけなければならない点が3つあります。
まず1つ目は法的な観点です。
所有者が音楽を録音したテープは個人使用のみが認められており、再利用すると著作権に違反する可能性があります。
音声を完全に消去し、再び販売するためには、適切な機器を使用して消去する必要があります。
これはレコードとは異なる重要な違いです。
2つ目は商品の品質管理にかかる手間です。
テープの保存状態はそれぞれ異なりますが、例えばテープにカビが生えてしまうと再利用できなくなります。
また、テープ自体が問題なくても、カセット内部のクランプが劣化していると再生がうまくいかないことがあります。
その場合、分解して部品を交換する必要があり、さらなる手間がかかります。
3つ目は、再利用されるテープにはツメと呼ばれる誤消去を防ぐための部品が使用されていることがあります。
ツメが壊れていると、ブランクテープとして再販することができず、価値はありません。
こうした品質管理や再販作業を経ても、再販価値のないブランクテープの販売価格は数百円程度でしか売れません。
当店でも中古カセットテープのブームの波を感じるのと、お客さんからカセットテープの買取依頼がすごく多いです。
ただ査定の手間がものすごくかかるので現在は取り扱いできていません。
自信のある方はこのジャンルに参入するとけっこういい感じのビジネスに育てることができるかもしれませんね(^^)/