千葉県警察は5月11日、偽造有印公文書の使用容疑で、さいたま市南区在住と名乗る16歳の女性を逮捕しました。
この少女は無職です。
彼女は買取専門店で、偽の運転免許証を使って金貨を売ろうとしたとして事件が発覚しました。
少女は尋問に対し、免許証は知り合いの男性からもらったもので、闇バイトで渡されたと認めています。
彼女が持参したのは、昭和天皇在位60年を記念した10万円金貨だとみられています。
犯行は10日の午前10時15分ごろに、千葉県船橋市の店舗で行われました。
少女は「おじいちゃんからもらった」と説明し、金貨の買取を試み、その際、偽の免許証を提示した疑いがかけられています。
昭和天皇即位60周年を記念した硬貨は、1986年に特別に発行されたものです。
この硬貨は、額面が10万円という非常に高額な金貨で、日本で初めての試みと言われています。
総発行枚数は1100万枚であり、金貨以外にも銀貨や白銅貨が存在します。
硬貨には20グラムの純金が使われており、金の価格が上昇しているため、貴金属買取店では約24万円での取引が行われているようです。
最近では、この硬貨の偽造品が関東や関西地域を中心に広まっており、複数の買取業者が被害に遭っていると報告されています。
ある少女は千葉県警察に逮捕され、供述によると、彼女は闇バイトで知り合った男から偽造品を受け取ったそうです。
組織的な犯罪の可能性も高いと考えられています。
実際に買取店が被害にあった理由の一つは、この金貨の真贋が非常に判別しにくく、さらに偽造を検出するリスクが低いとされていたことです。
偽造品に使用されたタングステンは、金の比重である約19.32g/cm³とほぼ同じで、約19.25g/cm³とほぼ同じです。
そのため、金メッキを施した偽造品は、比重計や試金石、X線などの鑑定方法では非常に難しく判別されることがあります。
また、タングステンは非常に硬く、高い融点を持つため、加工が難しい金属であり、偽造品が市場に出回りにくい要因の一つだと言えます。
買取業者がこの記念硬貨の真贋を確認することにあまり意識を払わなかったのも、理解できる話だと思います。
正直、私も何度か天皇陛下御在位60年記念金貨を買い取りしたことがあるんですがブリスターパックに入ってると中を開けてチェックすることはほとんどないんですよね。
査定員の心理でもブリスターパックに入ってる金貨に偽物はないという思い込みがあるのかもしれないです。
またこの事件を見て1990年(平成2年)1月29日、日本国内最大手の貨幣商がスイスから輸入した在位60年10万円金貨1000枚大量偽造が発覚したことも思い出されます。
店舗型の貴金属買取店は金貨などの買い取りの際には真贋マニュアルなどを作成して、従業員に周知徹底したほうがよさそうですね!